物語に描かれる病気 2「象の背中」

象の背中

象の背中


象の背中
秋元康/著 産経新聞出版
F ア

藤山幸弘(47歳)は、不動産会社の部長で、
妻と大学生の息子、高校生の娘の4人家族です。

たまたま話の種にと受けたPET検査で、肺がん、余命半年と告知を受けます。

「残された家族は?」
 「仕事は?」
 「娘の結婚式は見られないのか?」
 「…誰とこの絶望を共有するのか?」
 「…妻には言えない。」

孤独と混乱のなかで彼が出した結論は、

・延命措置はせずに、できる限り今まで通り暮らす
 ・残された時間で、これまでの人生で関わった人に会いに行く

というものでした。

初恋の人、些細なことで疎遠になってしまった親友、ひどい別れ方をした恋人…
心に引っかかっていた人たちと再会し、過去と向き合う藤山ですが、
彼は自分の人生に満足するのでしょうか。

がんを通して人生と向き合う藤山の物語、
興味のあるかたはどうぞごらんください。